私は、ただ願う。
幸せそうな、あなた。
幸せそうな、あの人。
その幸せが続きますように。
この涙の代償に、あの二人が百年続きますように。
神様、私は、もういいです。
だから、せめて、二人は幸せに。


苦しい心中を唄う曲SS『ハナミズキ』 Coverd by 徳永英明


 眼を覚ますと、静かな部屋。
目覚ましは誰かが止めてしまったのだろう。あくびを一つ、時計を見る。
午前9時。今日の講義は午後からだから、まだ早いくらいだ。
「…」
次第に意識が覚醒していく。木漏れ日差し込む小さなアパートの部屋。
新築で、しっかりした作りよりも、庭があって、そこに大きな木がある、その木がいい具合に近くにある、
この部屋がとても気に入っている。初夏の、優しい風が頬を撫でる。誰かが窓を開けてくれたのだろう。
「理樹、もう朝だぞ」
「ん」
その主は、窓のすぐそばにいた。
カーテンをまとめ終えたその人は、身体にシーツだけ無造作に巻き付けている。
髪はその束縛である鈴を外し、ちょっとだけ寝癖のついただらしない頭。
付き合い始めてからさらに伸びた髪。それを整えてあげるのも彼の日課だ。
「鈴、起きるの早いね」
「理樹が遅いだけだっ」
振り返る彼女は、微笑んだ。

 恭介たちが死んでから、暫くココロを閉ざしてしまった鈴も、時間が傷を癒してくれた。
転落するバス、助からない命の中で掴んだ光。生き残るという使命。生き続ける責務。
堅苦しいようで、それでいて二人で試みれば言うほど辛くないこと。
彼らの死の後、勉強くらいしかすることのなかった二人。都内の有名大学に二人して合格した当初は、
知らない人、場所ばかりで、二人とも戸惑い、ストレスからケンカすることもあった。
だから、学生寮を出て、二人でこのアパートに引っ越してきたのが、1年前。
恭介たちの遺産と理樹の両親の遺産で十分賄えるくらいの部屋だった。後は理樹のアルバイト代。
鈴は相変わらず人見知りはするが、話せば打ち解けるくらいの融通は持つようになっていた。
いい加減バイトでも始めてみればいいのに。なんて思いながら、理樹は内心満足していた。
鈴をこの腕で守っている、養っている、愛している。
昨夜も二人は閨を共にした。最近無性に子どもを欲しがる理樹、まだ早いという鈴。
鈴が泣き出したので、結局避妊をした。
そんな翌朝だから何となく目を合わせにくい。けど鈴は何も気にしていないようにじゃれ付いてくる。
「理樹っ」
「ん…」
優しい香りのする髪に顔を埋め、目を閉じる。
「理樹の胸、広くて好きだ。それにポカポカだ」
「そりゃそうだよ。男だもん」
「あたしより女っぽいけどな」
「酷いよ」
悔しいから、鈴の耳を甘噛みする。
あふっ、と声が上がる。シーツが肌蹴て、理樹の太ももに鈴の恥部が乗っかる形になる。
その恥部から、じわっ、と熱を帯びた粘液が溢れてくる。
「鈴…」
「理樹っ…あたし…」
欲しくなった、の言葉を聞く前に、理樹は彼女を押し倒していた。
目を合わせればキス、ふれあい、そしてセックス。
堕落などしていない。それが当たり前なのだから。

 夫婦として。
先週、理樹と鈴は入籍した。
学生結婚も一生に一度しかチャンスはないし、憧れだったけど、流石にまだ養う術があるわけでもない。
だから、まず籍だけ入れておいて、落ち着いたら正式な結婚式を。せめてそれくらいのケジメを、付き合い始めて
5年目のケジメにしておきたかった。しかしいざ夫婦になった、となったら我慢が出来なくなったらしい。
「最近理樹は、赤ちゃん欲しがりすぎだぞっ」
「そりゃ、欲しくなるよ…大好きな奥さんが、お腹を痛めて産んでくれる、僕たちの子なんだから」
「…」
行為の後、彼の胸で幸せの余韻に浸っていた鈴が、上気した頬をさらに紅くする。
それは、庭のハナミズキの花のよう。
優しい薄紅色の恥ずかし顔が、もっと紅くなるとき、理樹はとても嬉しくなってもっと強く抱き締める。
「そう言えば、そろそろ行かなくていいのか?」
「…あっ!」
時計は既に午前11時30分。今ならギリギリ間に合う。
「…今日は、もう自主休校。バイトも休みだし、一日中鈴と一緒にいるよ」
「あ、あたしは嬉しいが、理樹はそれでいいのか?」
「全然問題ないよ。むしろ、鈴と一緒にいなきゃな、って思うし」
「?」
理由が分からない、と思いながら、理樹の股間のモノに付いたままのコンドームを外してやる。
それは、硬さを失った怒張から簡単に取れた。
「理樹、ごめん」
「なんで?」
「…」
恥ずかしくて言えるかアホっ!と恥ずかしそうな顔をするが、それで大体察する理樹も成長している。
「子どもが欲しいって、それは僕のエゴだから、それで鈴を傷つけちゃうくらいなら、もうちょっと我慢する」
「ん…」
「本音を言うと、あたしも本当は欲しい」
「鈴…」
最近、夢に見るのだ。
恭介たちを。彼らの、笑顔を。
そんな日の朝は、無性に理樹が欲しくなる。理樹の愛が。
絶対に消えることはないよ、大丈夫だよ、という理樹の優しさが。
その確たるものは子どもではないか、と思っているフシだってある。
家庭というのは、何物にも代えがたい幸せの最上級。
それはさすがの彼女でも雑誌や漫画でそれとなく認識している。せっかく理樹と夫婦になれたのだから、
さらなる幸せを欲しても、悪くないはずなのに。
「今お腹に子どもが出来たら、理樹、重荷に感じるだろっ」
「…」
同時に、人の親になるということは簡単なことではない。
養っていく必要がある、守っていく必要がある、愛していく必要がある。
それが満足に出来ない学生のうちに、先走って、結果二人の亀裂になることを、鈴は恐れていた。
もう、寂しいのはイヤだ。お別れは、イヤだ。


 その日は、午後から雨が降った。
ベランダのフェンスを叩く雨音を聞きながら、まどろむ二人。無論裸だ。
何を遠慮する必要がある。引っ越してきた当初は防音であるのをいいことに、色々無茶をしたのだから。
「…」
初夏の雨は肌寒い。鈴は布団だけじゃ足りないのか、理樹に抱きつく力を強める。
花が散らないか心配しながら、軽く上半身を起こすと、鈴がイヤイヤともう一度理樹をベッドに沈める。
「…」
愛しい人、髪を撫でると、その体温が伝わってくる。
温かくて、優しい。
「…」
毎日この人と生きている。この時間がとても愛しい。
「…」
だけど、心のどこかで忘れていることがあった。
「…」
本当なら、隣にいるはずの人は、もうこの世の人ではないから。


 大好きな人がいた。
その人は誰よりも笑顔が似合って、柔らかい声と、優しい香り、そして。
ドジだけどすぐにポジティブに切り替え、誰よりも真っ直ぐ前向きに歩ける力を持った人。
その人は、こんな雨の日に、とても悲しい、そして空虚な目をして…。
「っ!」
否定衝動。
呼吸が荒くなるのを感じた鈴が起き上がり、理樹を抱き締める。
「理樹っ!」
「っ離してよっ!」
「っ!」
弾かれる、カラダ。
一瞬、離れるココロ。
鈴は目を丸くするだけ。理樹は、自分がしてしまったことに驚く。
愛して一緒になった人を、突き飛ばすという行動に。
「…」
「理樹っ…」
「ゴメン…」
そしてもう一度抱き締めなおす。
だが、鈴はおびえたままだ。声にしなくても、息遣いだけで分かる。
「…」
やってしまった。懺悔。


 本当なら、小毬が隣にいるはずだった。
だけど、目覚めた世界で、小毬はこの世の人じゃないと告げられた。
…遺体は、残らなかったらしい。爆心地に近く、文字通りの木っ端微塵。
あの笑顔も、柔らかくて優しい胸も、声も、永遠に失われたあの日。
「…」
だからといって、鈴と傷を舐めあうために一緒になったわけではない。
鈴のことは、本気で愛している。
だけど、彼の中でまだ小毬は大きいのだ。
遺体が見つからなかったということは、実はまだどこかで生きていて、理樹を探しているかもしれない。
そう思うといても立ってもいられず、一度鈴に内緒で事故現場に向かったことがあった。
途中で例の奇病…ナルコレプシーを発症し、救急車で搬送された病院で、鈴にこっ酷く叱られてからは、
鈴がいないときは絶対に行かないようにしている。
しかし不思議なもので、鈴と暮らし始めてから、ナルコレプシーの症状は一度も出ていない。
元々弱さや精神的ストレスから来る病だ。満たされている今、そして大切な人と生きている今、それが
発症する条件がないのだろう。
「理樹…あたしは、おまえの負担か?」
「そんなことないよっ!むしろ、感謝してる。僕は、鈴の優しさに、鈴の愛に、生かされてるから」
「…そうか。それなら、いいんだ」
「…」
雨音だけが喧しく響く。
「…雨、止まないな」
「そうだね」
「…あっ、洗濯物っ!」
「…忘れてたね」
もう、助かりそうにない。雨は横殴り。相変わらず酷い。
「…なぁ、理樹」
「ん?」
起き上がり、窓辺に立つ理樹を、後ろから鈴が抱き締める。
「本当は、怒ってるんだろ」
「怒る要素がないから安心して。ただ、昔のこと、思い出してさ」
「…事故?」
「うん…」
二人の暗黙の了解として、事故の話はもうしないことにしていた。
たった一日、特例として事故が起こった日=仲間達の命日のみその話題が許されるのが、彼らの中での約束。
だがそれを破ったのは、驚くことにその約束を提案した鈴本人だった。
「きっと僕はまだ、納得できてないんだと思う。きっと、まだ生きてるんだって」
「…そうか」
「…鈴、ゴメン。これから鈴の旦那さんとして、しっかりしなきゃいけないのにね」
「…」
抱き締める力が強くなる。
「鈴?」
「一度、一緒に現場に行こう。全てを、終わらせるために」
「…いいの?」
「あたしが同行してやるから、安心しろ」
「…うん」
向き合うのは怖い。40名近くの命が失われた場所だ。恐怖がないわけでもない。
「…でも、そうするしかないんだよね。ケジメとして」
「…」
命のある限り、命を落とした者たちの思いを、生きた証を引き継いでいく義務がある。
だから、今一度、あの場所に。
決行は、次の土曜日になった。


 電車やバスを乗り継ぐと、その先に見えてくる現場。
そこは古くから交通の難所とされ、事故が頻発していた。それは、もちろんこの事故とて統計上は例外ではない。
…犠牲者数は、一番多いが。
「…」
近づくにつれて、強張る体。
それをほぐそうと、撫でてくれる鈴。
「大丈夫だ。あたしがいる」
「…うん」
本当は男が、引っ張って行かなければいけないのに。
理樹よりも男らしい鈴に守られている。それが少しだけ悔しい理樹。
「…」
「…」
現場に近づくにつれ、言葉数も少なくなる。
リトルバスターズ、終焉の地。
「…鈴」
「…何があっても、泣いていい。でも、目はそらしちゃダメだぞ」
「…うん」
もう、迷わない。
大好きな、キミの隣で、今度こそ、全てを。
その福音を詠むための資格は、二人の手の中に。


 崖下は、未だに地面が真っ黒で、それは、とても不気味だった。
深い森。斃れた者たちの断末魔の如き鴉の鳴き声に、思わず耳をふさぐ。
その手を、鈴が引き剥がす。
「前を向け」
「…」
イヤだ、帰りたい!怖い!
それを何度口にしようとしたことか。
それでも、隣にいる妻は、とても凛々しく、そして堂々としていた。
「ここは、バカ兄貴たちの最期の場所なんだ。だから、目をそらしたら」
みんなを、見捨てることに、裏切ることになるんだ。
握る手に力を込める。理樹もそれに応じて握り返す。
踏み出す。ここがチャペルのカーペットの上だったら、どれだけ幸せだっただろうか。
よりにもよって死者の声のする、悲しい道だ。
やがて、その足は爆心地を踏みしめる。
「…ここが」
「…」
風も吹かない、静かな場所。
真ん中辺りに、遺族会が立てた、鎮魂の碑が立っている。
『旅人達は告げよ この地に失われた、若人たちの声を』
誰かが見るわけでもないのに、碑文に刻まれた寂しい言葉。
誰かが、告げてくれると信じているのだろうか。
訪れる人も少ない、この現場のことを。
「…」
「…」
黙祷。
そして、今一度立ち上がると。
「…探そう」
「何を?」
「…小毬さんを」
「…」
他の仲間達は、何なりと遺品が見つかっていた。
葉留佳は、タンバリンの一部。
クドは、血だらけになったマント。一部燃えているが、殆ど残っていた。
来ヶ谷は、血痕が痛々しいリボンの一部。
美魚は、愛読していた本。一部が焼けてしまっていたが、まだ読める。
真人は、上着の一部、謙吾は、竹刀の柄。
恭介は、腕時計。
だけど、小毬だけは、何も見つからなかった。
小毬の両親は、気が狂ったように娘を探してくれ!娘を!と説明会で声を荒げたという。
遺品がないなら、生存しているかもしれない。そう考えるのは、理樹たちだけではなかったのだ。
…。
……。
………。
その裏づけをするための、二人きりの捜索活動。
これで何もなければ、もしかしたら、小毬は。
「…」
「…」
次第に無口になる二人。
遺骨の破片が見つかる。誰のかはわからない。
だが、ここで死んだ人の骨に間違いないのだ。
ある程度の回収は終わった、と言われてはいたが、案外たくさん残っていて驚く。
持って帰ってDNA鑑定に出してみたい、と思うが、知っている人間でもないなら、静かに眠らせてやるのが
一番いいと思い、その場を離れ、また捜索を続ける。
木漏れ日が、肌を軽く焼く。初夏の風。森林の香り。
「…」


 やがて、日が暮れ始める。
初夏とはいえ、暗くなるのは早い。早く帰らないと、今度こそ遭難してしまうだろう。
「…」
「見つからなかったね」
「…そうだな」
これはこれで寂しいが、小毬は生きているかもしれない。その希望が持てた。
隅っこにおいていた荷物を持ち上げ、そこを去ろうと、歩き出すと。
「…鈴?」
「…こっちだ!」
「鈴っ!?」
急に、鈴が走り出す。それも正反対の方向に。
「鈴っ!待ってよっ!」
「こまりちゃんだ!こっちにいる!」
「鈴っ!」
もう、小毬さんは、小毬さんはっ!
既に死んでいるんだ!もう、いいんだっ!
その悲痛な叫びを無視して駆け抜けた先は、開けた場所。
爆心からは50mと離れていない。
「…ここは、さっき探したよ?」
「…」
「鈴?」
「…」
無我夢中で、スコップを使わず、誰も触れていない場所を掘り返す。
「鈴っ!手が、怪我しちゃうよっ!」
「うるさいっ!理樹も手伝えっ!」
「…っ」
見てられなくて、手伝う。
一生懸命、掘り起こす。
その指先が、何かに触れた。プラスチックのような、何かに。
「っ!」
ソコには、あった。
「…小毬、さん」
生前愛用していた、星のついたリボン。願い星。
そして、そのちょっと下に、既に皮膚や肉が土に還った、小毬の…。
「っ、うわぁぁぁぁっ!」
「っっっ!」
どちらからともなく、声をあげ、そして。
さらに無我夢中で掘る。まるで、そこにいる小毬を、サルベージすることが責務のように。
「小毬さんっ、小毬さんっ!」
「こまりちゃんっ、こまりちゃんっ!あたしはここだ!還ってきたぞっ!」
『…』
それは、声を出すでもなく、出てくる。制服も一部がボロボロだが。
服の着用方法は、紛れもなく、生前の小毬だ。
「…」
「…」
すぐに警察に電話し、遺体発見を告げる。
とうとう発見されなかったままの、最後の一人を。
「…」
「…」
奇跡とでも言うべきだろうか。腕は既に白骨化してしまっていたが、顔は何故かまだ僅かに
皮膚の痕跡や表情の痕跡が残っており、そこには苦悶の後などなかった。
ただ、頬を何かが流れ伝った痕が、残っているくらいで。
「…」
「…」
やがて警察が到着し、二人の保護と、そして遺体の収容が行われる。
すべての終止符を、こんな形で打つことになるなんて、予想外だったが。


 時は流れる。
彼女…直枝鈴は、分娩台の上にいた。
夫、理樹は苦悶の顔を浮かべる妻の手を握る。
出産の苦痛は、何物にも代えられない、身を裂く痛み。
その痛みを妻が感じているのに、何もしてやれない自分を悔やむ。
「…っくうううっ!」
そしてその声が次第に変わり始め、出産という儀式が最後に近づいていることを悟る。
握る手に力を込め、愛する妻の名を呼ぶ。次の瞬間、産声。
あまりに元気すぎるその声にビックリしながら、鈴の苦労を労う。
「鈴、おめでとう。ありがとう!」
「あなた…」
あの頃の男勝りな言葉遣いはもう見られない。
母親として、女として、妻としての柔らかさを持った直枝鈴という女性が、そこにいるだけだ。
「おめでとうございますお父さん、元気な女の子ですよ」
助産師さんがそばに歩み寄る。そしてその子を見ると。
「とても、優しい感じ、だね」
「えぇ…」
「名前は、約束どおり」
「えぇ」

「「小毬」」

 助産師はビックリしたに違いない。
名前のドコにも、鈴・理樹という断片がないのだから。
だがそれでいいのだ。生前、どこかの誰かさんが言っていた通りで。
名前は、その人だけのもの。
将来この子が大きくなって、その名前の理由を聞いたら、教えてやろう。
一生懸命生きた、笑顔のカタマリみたいな子のことを。
その名を慈しみ、誇りとして生きていってくれるように。


 小毬の発見現場には、ハナミズキ。
これは、理樹たちが先日まで住んでいたアパートにあった、例の木の、枝の一部だ。
それは少しずつ成長し、そして今はそこそこの大きさになっている。
鎮魂の碑よりも、ある意味嬉しい贈り物。
やがてこの木が大きくなる頃、もう一度帰ってこよう。
子ども達をつれて。
そう約束したあの帰り道。二人は、これからも行きていく。
愛する娘、2代目小毬とともに。


ハナミズキの花言葉:

『私の思いを受け入れてください』
⇒それは、二人に永遠の幸せを、と涙を流して願った、小毬の思い。

『返礼』
⇒それは、小毬に感謝し、幸せに生きていくことを誓った、二人からの贈り物。


Fin.


あとがき

 ハナミズキを聞きながら書きました。
小毬の夢の終わりが、理樹と鈴の幸せの始まりだった、というオチ。
個人的にはこの歌は徳永さんが歌うと凄く『らしい』感じがする。
本来は一青さん曰く米国同時テロの犠牲者への曲だったらしいのですが、
もしもそれが本当なら、亡くなった人の願い、縛られないで、前に進んでっていう言葉が
一番響く歌なんじゃないか、と思って選んでみました。

ただ、コマリマックスって毎回死んでない?あたしのSSで。
まともに生きてるのって歯車のリグレットぐらいじゃないかな、と心配になりつつ筆をおきます。
相坂でした。

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