翻弄されることは慣れっこだ。今更それを悔いることはない。
ただここまで簡単に、まるで操り人形のように翻弄されるとある種の悲しさすら覚える。
妹に遊ばれる玩具。飽きたら捨てられるのだろうか。
それが解放を意味するのか、孤独への回帰を意味するのか。それは、今はまだ分からないこと。
知らなくて、いいこと。


理姫ちゃんが暴走するSS『It's gonna Sunny!!!-晴れたらイイねっ♪-』


 昼休み。誰もが思い思いの場所で、思い思いの人と、思い思いに食事を取り、雑談する時間。
それはどこの学校、どこの世界でも同じことで、午前中の束縛から解かれた生徒達は、みな一様に
動き始める。まずは食事、次に友情を深めるために。
「お兄ちゃん、すごいね」
「ま、まぁ、ね」
息を切らしながら歩く廊下。
さっきまで学食のパン売り場で壮絶な戦いをしていたのだ。
目標、昼食確保。
しかしあの人ごみだ。大切な妹を連れて飛び込むわけには行かないし、妹の柔肌を他の男たちに
触らせるなんて断じて許さない僕は、理姫の制止を無視して灼熱の戦いに身を投じたのだ。
結果は、大勝利。ただし、大打撃を負った上で。
「なんか男子からボディばっかり狙われたよ」
「うわー。乱暴モノさんもいるんだね」
自覚がないのはある意味怖いことだ。
そして教室に戻ると。
「あ」
「あ」
二人して同じ言葉。僕と理姫の席は、既に他の生徒が使っていた。
だからと言ってどけてと言って場所を開けるのも角が立つし、何より理姫の立場を悪くしかねない。
「(まぁ、僕だけなら別にいいんだけどね…)」
嫌われるのは慣れっこだし、独りぼっちも慣れっこだ。
だけど、これまで日の当たらないところで寂しく生きてきた彼女にだけは、寂しい思いはさせたくない。
だから、僕は別の場所に向かうため、彼女の手を引いた。
「お、お兄ちゃん…」
「…」
そう、行くあてなどあるのだから。いくらでも。

 それにしても、理姫の手は暖かく、柔らかい。
女の子ってみんなこんな感じなんだろうか。鈴の手は意識して触ったことがなかったから分からない。
鈴の手を引いたのは、いつも危険なときや急ぎのときだけ。そう言われてみると意識して触ったとしたら、
もう記憶の片隅の、あのおぼろげなセカイでの出来事程度ではないだろうか。
そんなことを思いながら、行くアテにたどり着く。
「あれ、ここ」
道は遮られている。そう。屋上に続く道だ。
「お兄ちゃん、立ち入り禁止だって」
「…」
気にせず、理姫の手を引いて障害物を乗り越える。
「お兄ちゃんっ!ダメだよ、校則違反は」
「いいんだよ。ここ、誰も気に留めないから」
「それでもっ」
言いかけて、後ろに人の気配。
「あれ、理樹くんに理姫ちゃんだ〜」
「あ、えっと、神北さん、だっけ?」
「そだよ〜♪」
後ろから小毬さん。
そう、屋上に続く道だ。
本当はかなりご法度なこの場所の開拓者は元々小毬さん。
僕たちはそこに群がるハイエナなのかもしれない。だけど。
「いっしょしていいかな?」
「おっけ〜ですよ〜。理姫ちゃんも、ゆっくりしていってね」
「あ、は、ハイ」
急に他人行儀になり畏まる理姫。やはり人見知りは激しいほうのようだ。
その辺なんとなく、僕に似ている気がする。少し前の僕もそんな感じだったから。
そういう意味では、リトルバスターズは彼女の人見知りのリハビリにもいいのかもしれない。
思い切って『あ、やっぱりわたし』と言いかけた彼女の手を引き、階段を上る。
いっしょだから大丈夫だよ、手で言い聞かせて。

 階段の先は窓。ネジで開けて初めてそこから外に出られる。
ドライバーでネジを外した小毬さんは、窓を開け、僕に先に行けと促す。
「じゃ〜理樹くん、どうぞどうぞ〜」
「え、いや先に行ってよ」
「う〜。理樹君、イジワル」
「えっ」
あ、そうか。
いつか同じことがあったような気がするけど。スカートか。
…と、隣の理姫さんがなにやら怪しいオーラを放っている。
「ふぅん…」
そこで、理姫は何かを思いつく。
「ね、お兄ちゃん。お兄ちゃんはわたしの後に来て」
「えぇっ!」
そ、それって…。
つまりは、理姫のスカートの中。パンツがゼロ距離に来るわけで。
「い、いや、ほら、そこは僕も反省してるから、先に行くよ」
先に出ようとする僕。だけど手を引かれる。理姫もタダではすまないようだ。
「初めてだから怖いんだもん。お兄ちゃんが後ろから押してくれたり支えてくれたら心強いな♪」
「い、いやでも」
パンツが見えちゃうよ!
言いかけて、中々言えぬ、お年頃。あ、5・7・5になった。僕才能あるかも。
じゃなくて。
「ほぇぁぁっ。り、理姫ちゃん〜?それじゃ理樹くんが理姫ちゃんのお尻を押すことになるよ〜?」
「はいっ♪」
「いやいやいやハイじゃなくて」
二人がかりでツッコミ入れるも、天然理姫には誰もかなわず。
「お兄ちゃん、妹のお願い、聞けないの?」
「う」
「…いいもん。お兄ちゃんの制止なんて知らないから」
そう言って彼女は窓枠に足をかける。あぁっ、短いスカートから覗く脚の付け根がって待て僕っ!
「わわわっ、理姫ちゃ〜ん、はしたないよ〜。女の子でしょ〜?」
「いいのっ。お兄ちゃんが見てくれるようにっ!」
しかし、途中で足を滑らせる理姫。
「きゃっ」
それは、一瞬の出来事だった。
止めようと動き出した僕に連動するように、彼女がすべり、そして。
お尻が、僕の顔に落下してきた。
ぬくもりを帯びた、白い下着越しのお尻。
そこは、不快感を感じさせず、まるで生まれたての赤ちゃんのような、優しい感じがした。
ただし、熱を帯びているそこが、何をするところか、何のためにあるかは、それくらい僕でも分かった。
「いたたっ…あっ…♪」
「うぐぅ」
は、早くどけてもらわないと、理性が…っ!
なんて思う前に。
「…♪」
理姫が下敷きになった僕の顔に、軽くソコを擦りつけ、ゴキゲンに立ち上がる。
「うん。やっぱり危ないよね。お兄ちゃん先に行ってっ」
「…」
「お兄ちゃん?」
「…」
ただ、その顔は「してやったり♪」といった感じ。
やっぱり、確信犯なんだ。つくづく思う。この子を敵に回したら、どうなることやら、と。
きっと、生きては帰れないだろう。
軽く鼻血を垂らしながら立ち上がる僕。情けないや。
「ほわぁっ!理樹くん鼻血ぃっ!」
「あ、あぁ、大丈夫…」
あぁ、生きてるって…いろいろだね。


 そんなこんなで、何とか鼻血も止まり、外の空気にありつけた。
もう、ぶっちゃけ食欲なんて残ってないや。
「お兄ちゃん、あーんして」
「…」
そして、昼食開始から既に10分。
時折姿勢を変えるたびにスカートの中が見えるとか、色々とかで食欲減退。
ごめん、もう食べれないよ。
「食べ物を粗末にしちゃダメなんだよ?」
「…」
はい、生命も粗末にするもんじゃありません。
…あーんなんて、僕に死ねっていうの?
「…あーんしないと、わたしがよく噛んだ後口移ししちゃうんだから」
「あーん」
「…なんか、悲しいなぁ」
「う」
なんか、ワガママだなぁ。てか小毬さん置き去りだよ。
「こ、小毬さんも食べる?」
「あ、逃げた」
「ん〜?私はいいよ〜。お菓子いっぱいだし。あ、理樹君も食べる〜?」
「あ、うん」
と言おうとして、だめっ、と怒られる。
「なんでさ」
「まずはごはん。お菓子は食べ終わった後だよ?」
「う」
だからもう食べれないんだってば。
「ふぇ?でも私、いつもごはん代わりにお菓子食べてるよ〜」
「ん〜。健康に良くないと思うな。やっぱり、ちゃんと食べてからお菓子のほうが身体にはいいよ」
「そ〜かな〜?」
「きっとそうだよ」
天然ボケ同士のエンドレス。
 ちなみに現在僕と理姫が向かい合って座っていて、そこからちょっと離れて小毬さん。
いくら人見知りするからって、お邪魔させてもらっておいてこれは小毬さんに失礼だ。
だからとりあえず小毬さんの方に少しだけ身体をスライドすると。
「…♪」
理姫も少し身体をずらす。
「ね、ねぇ理姫。小毬さんとお話しようよ。きっといろいろ勉強になるよ?」
「うん。もう仲良しだよ」
「そ〜だよ〜♪」
「あらら」
いつの間にか打ち解けていたようだ。
ってかもうメアドまで交換してるし!僕が小毬さんのメアドゲットするまでにどれだけ掛かったと思ってるんだ。
「でも、お兄ちゃんのお世話はお兄ちゃんのお世話で別にちゃんとしないとね」
「いやいやいや僕はそんなに子どもじゃないから…」
全力で否定しておかないと続けられても恥ずかしいしね。
やがて、小毬さんからこっちに近づいてきてくれたおかげで話も弾み、昼休みの終わりまで談笑は続いた。
…時折、パンツが見えるように脚を動かしていたのは、ワザとなのだろうか。
視線がぶつかり、僕が目をそらすたびに、理姫は本当に嬉しそうに微笑んでくれた。パンツ見せたままで。
「…」
目の毒だ。しかもそれを無意識に、罪の意識もなく行っている事。
…他の男子の前ではしないようにくれぐれも注意しておこう。


 屋上から校舎に戻るときは流石にさっきの二の舞はゴメンなので、先に戻る。
直後、理姫が頬をリスのようにぷ〜っと膨らまして講義の視線を向けてきたが、気にせず。
「そう言えば理姫ちゃんって、何て呼べばいいかなぁ」
「え、あ、そうか」
小毬さんは独特の癖がある。
名前が3文字以上の女の子は、2文字に縮めて呼ぶ癖が。
「理姫ちゃんじゃ堅い感じがするから、もっと柔らかく呼びたいな〜」
「う〜ん…」
そんなことで真剣に悩まないでよ、我が妹。
しかし彼女の悩みもある程度仕方がない。
「前の学校ではみんな、さん付けか様付けだったから、あだ名とか新鮮だなぁ、って」
「あ、そっか〜」
小毬さんも合点がいったようだ。
そこで、さらに考えてあげるところが小毬さんらしいというか、何と言うか。
「ひめちゃん、だったら当たり障りないかな〜」
「ひめちゃんかぁ…うん、わたし、それでいいよ♪」
「おっけ〜ですよ〜。それじゃ、これからもよろしくね、ひめちゃん」
「うん、よろしくね、小毬ちゃん♪」
何だかんだで友情の握手。一応安心した。
「お兄ちゃんのお友達なら、悪い人はいないと思うし、わたしも小毬ちゃんは大好き」
「よかったよ〜」
本当に嬉しそうな小毬さん。でも、やっぱり行動の根幹には僕がいるんだね。
それはそれで複雑だ。僕は彼女の保護者じゃないし、飼い主でもない。
突然出来たただの兄だ。兄としては、妹の行動の理由にはなりたくないのに。
そんなことを考えながら、僕らは行く先が違うため、そこで別れた。


 「でも理姫」
「え、なに?」
購買部に理姫の分の教科書が届いたらしく、それを受け取りに行く途中、僕はさっきのことをとがめることにした。
無論、スカートの中を簡単に見せる行為だ。
「気軽にパンツ見せるなんて、しちゃダメだよ?」
「…」
またふくれっ面。何か悪いこといっただろうか。
答えはすぐ出た。
「別に、お兄ちゃんだけにしか見せないんだから問題ないよ」
「いやそれでも」
「どうして?本当に見せたい人に見せちゃいけないものなの?嬉しくないの?」
「う…」
嬉しくないなんて言えるわけがない。
そりゃ、僕だって男だし、その…。
じゃなくてっ!
「だ、大体僕自身よく分からないよ!理姫がこんなに僕のこと大事にしてくれることが。自分ではそんな価値ないのに」
「…お兄ちゃん」
くいっ。手を引っ張られ、近くの美術室に引きずり込まれる。
「ちょ、理姫」
「…」
そして、間髪いれずに僕の胸に飛び込む理姫の小さな身体。
「え…」
「私が、お兄ちゃんを好きになることにそんなに理由もなかったし、時間も掛からなかったよ」
「…どういう、こと?」
「うん…」
理姫は、少しずつ話してくれた。


 僕が死んだ母さんのお腹に宿ったのと、時をほぼ同じくしたとき。
父さんが母さん以外の別の女性に身篭らせた子どもが、理姫だった。
だけど、幸せな家庭と裏腹に、母親の愛情しか知らない理姫。
いつしかその母親もまだ彼女が幼い頃にこの世を去り、聖應の児童養護施設に引き取られた。
死の間際、母親は病床で理姫に詫びたらしい。
父親がいないのは死んだわけじゃない。元々いないんだと。
そして先立つ謝罪と、理姫には兄がいる、ということを、その時知らされた。
「…そのときの写真、今も持ってる。いつか大きくなって、自分の意志で全てを決められるようになったら」
お兄さんといっしょに暮らしなさい。後見人になる方には、そのように伝えてあるから。
少女の手元に残ったその写真は、幼くして母に先立たれた少女の手元に残る。
今もこの世界のどこかで生きている、たった一人の肉親とその家族。
その少年の家族が死んだことは、理樹の両親の死の1年後くらいに、後見人から知らされた。
彼もまた、孤独だったが、仲間がいた。
理姫は、孤独だった。誰もいなかった。
そんな彼女も美しく成長し、聖應の乙女として、誰もが認める才色兼備になっていたある日。
後見人である聖應の学院長に呼び出された。
心当たりは特にない。何食わぬ顔で院長室を訪れると。
『貴女はもう十分美しく、優しく育ちました。そろそろ、更なる飛躍のときではないでしょうか』
『それは、どういうことですか?お話が良く見えてこないのですが』
老齢の後見人は、その皺を蓄えた目を微笑ませ、言った。
『お兄様…貴女のたった一人の肉親。そろそろ、めぐり合わせようと思うのよ』
『!!!』
衝撃だった。
なんで、こんな大事な時期に。最初は抵抗があった。
『わたくしは、もう少し女性としての見識を深めたいと思います。今仮にそのお兄様にあったとて』
お兄様は、喜んではくれないでしょう。
しかし、簡単に返される言葉。
『だからこそよ。一つの視点から見たものは、正解とは限らないの。お兄様と会うことで、可能性は見つかるかもしれないわ』
更なる、可能性が。
『…』
『既に転入転出の手続きは済ませてあるわ。貴女は、旅立つのです。先方の後見人様にも伝えてありますから』
『わたくしは、もういらない子どもなのですか』
『バカを言うものではありません。我が子のように想っている娘を喜んで手放すものですか』
『それなら…』
それ以上の言葉は続かなかった。
本当の祖母、本当の母のように慕った、その女性の目は、決してその場の勢いでモノを言っているように見えなかったから。
『分かりました…だけど、条件があります』
『えぇ、言って御覧なさい』
『はい…』
そして、いくつかの条件をつけ、学園への転入を決めた。その条件までは、話してくれなかった。


 「お兄ちゃんも言ったよね。わたしは、たった一人の肉親だって。それが、嬉しいって」
「うん」
「…私も、それが嬉しかった。最初はやっぱり抵抗があったよ?でもね」
同じ血を持つ人が生きている。だから。
「なんかね、お兄ちゃんが目の前にいるだけで、胸が熱くなってね、それでねっ」
お兄ちゃんの反応が見たくなるから、ついしちゃうの。そんなイタズラ。
クスクスと笑いながらそれを言う彼女。
きっと、彼女なりの甘え、愛情表現なんだと想う。
猫が本当に心許した相手に腹を見せて転がるように。
「…でも、それでもパンツ見せは禁止っ」
「えぇ〜!う〜っ、ワザとじゃないときもあるんだよ?お兄ちゃんはイヤ?妹のパンツが合法的に拝めるんだよ?」
「いやいやいやそこに合法も違法もないから…」
とりあえずこれからはスパッツを着用しなさい、と一応釘を刺しておく。
「理姫が僕だけに見せてるつもりでも、僕以外が見てないとも限らないんだから」
「…お兄ちゃん、ヤキモチ?」
「っ、ち、違うよっ!」
真っ赤になって否定するから、さらにいじられる。
「そっか〜。お兄ちゃんなりに心配してくれてたんだね♪でも大丈夫。お兄ちゃんにしか見えないように努力します♪」
そういう発言が一番ダメなのっ!
それが分かってくれるのはいつになるのかな。
でも、今気付いた。
…聖應でのやりとりと、僕への想い、どのへんが関係あるのかな、って。
逆に、もっと知りたくなった。
直枝理姫という女の子のことを。


 購買部で教科書一式受領したのは、5時間目が開始されて結局30分以上経過した後だった。
「…教室に戻りづらいね」
「うん…」
そこで、僕は名案を思いつく。
「ね。保健室行こう」
「…するの?」
前言撤回。この子はまったく…。
「なんでそうなるかな…」
「だって、学生カップルはみんな保健室で結ばれるって先輩が…」
「いやいやいや僕たち兄妹だし、そんな伝説どこにもないから」
「むーっ」
また頬を膨らます。見てて飽きないな。
「でも保健室に行くって事は、何か下心はあるんでしょ?」
「ないからっ!」
とりあえず、手を引いて保健室へ。僕が上手くやるから、あわせてね、って言って。

 「あら、直枝くんじゃない。あと…妹さん、だっけ?」
「はい。その妹なんですけど、転入初日で浮き足立ってたのか元気出しすぎてちょっと疲れたみたいで…」
「…」
その言葉に合わせるように、すぐに苦しそうな顔をする理姫。
「…」
「よかったら、ベッド借りていいですか?」
「えぇ、いいわよ。担任には伝えた?」
「教科書貰いにいった足で来たので、まだです」
それだけ伝えると、後は処理しておくからという校医の言葉に安心して、とりあえずベッドのあるところへ。
「…」
まだ中間服だから、リボンを外し、そして上履きと靴下を脱ぎ。
「ってスカートに手を掛けないのっ!」
理姫はスカートのホックを外してファスナーを下げようとしていた。
「…このままじゃ、スカートしわになっちゃうもん」
「…それでもダメ」
「ぶーぶー」
「ブーイングしてもダメ」
「じゃ上を脱ぐね」
「だからどっちもダメっ!」
僕のほうが疲れて倒れそうだよ…。
結局その日は6時間目を受けず、二人揃って早退した。
(続く)


あとがき

 何が書きたいのかさっぱり。
少なくとも理姫ちゃんがあんなコトをしたのは、理樹君が心許せる相手だからかな。
安心しきってお腹を見せる猫みたいな感じで、ね。

理姫は『理樹の前だけ露出狂』の称号を手に入れた!

なんて書いたら絶対怒られそうだから自重します。
どんどん本家理姫ちゃんから離れ始めてる気がするので、そろそろ軌道修正をしようと想います。
まぁ、ほら、最初はサービスして、軌道に乗ったらストーリー重視ってところで(汚いな)
相坂でした。

…ただ一つ言えるのは、女子校って、結構激しい目のスキンシップもあるし、その延長線上なのか、
それとも、我らが姉御が吹き込んだか、でしょうね。ともあれ、理姫自身も理樹君がどうしたら喜ぶかなんて
分からないから、手探りで、雑誌なんかで身に付けた情報とかを元に行動してるとしたら、枠にはまるかな。
うん、もうそういうことにしといて。

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